財産開示|出廷体験談「行ってきました」

実録!汚金の話
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2021年の思い出話
裁判所からの財産開示請求に出廷してきました。

財産開示請求は無視すると危険

債権者保護などの観点から法律が大きく変わってしまいました。
昔は財産開示請求を無視してもさほど問題ありませんでしたが、現在では正当な理由なく出廷しないと懲役または罰金刑による犯罪として『前科者』になる危険性が極めて高くなっているようです。

無視できた時代の先輩方が羨ましい限りです。
昔であれば最大20万円の違約金のようなものが裁判所から請求される可能性あっただけであり、それも形式上のことで実際にはほとんど請求されることもなく、何ら変わらぬ日常を過ごせていたそうです。

封筒ですぐにわかる

封筒表面に『財産開示』と記されているのですぐにわかります。
普段は裁判所からの郵便は「未開封でポイ」の私でも、さすがに開封してしまいました。

財産開示請求の封筒

流れ~財産処分の猶予は十分にある

財産開示は通知が送られてから相応の期間があるので、その間に財産を処分することは可能であるし、本当に処分したのであればその行為が財産隠しになることはないと思います。

通知~呼出し
  • 実施決定
    財産開示実施手続き開始の通知が届く
    この段階では特に何もすることはない
  • 通知受取
    実施決定から約2週間後に目録提出期限(約3週間後)と呼出期限(更に1週間後)通知が来る
  • 提出期限
    通知から3週間後財産目録提出期限
    私は目録の郵送はせずに当日持参した
  • 呼出期日
    通知から4週間後

あくまでも現時点での財産のみが対象

過去のお金の流れ(預金通帳)を確認されたり、処分したことを告知する必要はなく、あくまでも現時点(または目録提出期日)の財産だけが対象になります。

私の場合は出廷日1週間前に自動車を1台処分したことも、1ヶ月後に新車が納車されることも一切触れていません。
あくまでも、今日現在の財産についての質問がなされるだけでした。

法廷に立つ

私のケースですが『裁判官、書記官、相手弁護士、私』の4人だけで、体感時間としては15分程度だったと思います。

出廷
  • 住所氏名
    申込用紙のような紙に住所氏名と捺印(約3分)、免許証を持参するように書かれておりましたが、提示する必要はありませんでした
  • 宣誓書
    虚偽の発言はしない旨の一文を読み上げるように指示されます。虚偽発言は刑事罰の対象になります
  • 財産目録
    財産が複雑であれば、予め指定日までに郵送した方がスムーズだと思います。
    私の場合は「現預金」「自動車」だけでしたので当日持参しました。郵送は強制ではないので理由は聞かれませんし、むしろ持参したことにお礼を述べられてしまいました。
  • 質疑応答
    相手方弁護士からの質疑(内容は下記参照)

弁護士との質疑応答

弁護士
弁護士

家族構成と収入のバランス的に生活が苦しいと考えられるが、どのように生計を立てていますか?

汚金くん
汚金くん

苦しいながらもギリギリ生活しいる

弁護士
弁護士

現在と過去の生命保険の加入状況は?

汚金くん
汚金くん

以前は加入していたが経済的理由で現在は未加入。

正確な記憶はないが、1年程前には未納により失効していると思う

弁護士
弁護士

自動車保険の加入状況は?

裁判官
裁判官

所有自動車の年式は?

汚金くん
汚金くん

三井住友とあいおい損保

15年前位の車だと思う

弁護士
弁護士

当該事件における返済意思は?

汚金くん
汚金くん

この場で答えないといけないのですか?

答えない理由をお願いします。

汚金くん
汚金くん

財産を開示する目的の場で応えなければならない理由が分かりません

弁護士
弁護士

意思を教えてもらえればと思っただけであり強制ではないので結構です

財産開示のまとめ

敵と戦うといった感じではなく、中世中立の人の質問に答える感じで特にストレスなく終えました。

あくまでも現時点での財産を開示することが目的なので、それに至った経緯(借金や損害賠償など)について特段攻め立てられることもありませんし、短時間で終わってしまう形式的なやり取りです。

財産目録の提出は任意ですが、特に財産の種類が多い場合などは出廷をスムーズに終えるためには提出した方が良いと思います。

正当な理由なく呼出自体を無視してしまうと『罰金・懲役』の刑事罰のリスクが高いので、そのリスクを負ってでも財産を隠した方が賢明と思われる場合を除いては、素直に出廷した方が良いと考えられます。

借金問題に強い弁護士事務所

私は原則的に『無視』と『郵便物はシュレッダー直行』に徹していますが、支払督促など無視し続けると最悪の場合は財産の差押えが待ち構えています。差押自体は財産がなければどうでもよいことですが、一番困るのは勤務先への給与差押ではないでしょうか。金銭面と会社への信用面の2つに関わ問題です。ここまでくる前に確実に解決を望むのであれば借金問題に強い弁護士にお願いする方が無難です。
弁護士以外にも『司法書士』にお願いする方法もありますが、扱える限度額や委任可能範囲に違いがあります。費用的にも大差はないので全権一任できる弁護士に依頼する方が手間も省けスムーズに解決しやすい傾向にるようです。



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